PHASE-00

〜プラント首都「アプリリウス」議長室〜

「ルーク・ラントフォルド、君を我がザフト軍の開発した最新鋭ＭＳ”ジェネレート”のパイロットに任命する。おめでとう」

最初、ザラ議長に何を言われたのか分かんなかったね。オレは。最新鋭ＭＳ？オレが？まさか。何かの間違いでは？
オレはてっきり性能２割り増しのゲイツとか、宇宙で使えるゾノとかもらえると思ってたんだけどなぁ。
それ以前にオレみたいな赤服に最新鋭機とは。

オレなんて戦場でちょこちょこーっと敵、落してるだけなんスけど。

「いや、この大事な試作機、”ジェネレート”は、これからの我々の未来を担う機体だ。君の実力ならこのＭＳも全力を出せることと思う」

「は…はい…」

「頼んだぞ、ルーク・ラントフォルド。模擬戦闘などのデータを収集しさらなる新型機の強化の為に勤めてくれ」

………

……

…

〜アプリリウス内基地カフェテリア〜

だそうで、オレは最新鋭高性能ビックリドッキリＭＳのメインパイロットにご氏名。ってワケだ。
そうだ自己紹介。オレの名前はルーク。「ルーク・ラントフォルド」だ。半年前以上かその辺りに志願して入隊。
スクールを赤服で卒業させてもらって、今日までシグーを乗り回してたんだ。
いや、連合のＭＳが出てきたときはビックリしたね。ビームぶっ放してくるんだもんよ。冷や冷やしたよ。


……で、何だったっけ？核搭載の危ないイメージ一杯の最新鋭機って、どこだ…確かカバンの奥のほうに……あったあったデータカード。

「ZGMF-X01A ジェネレート。核エンジン搭載のZGMF-Xナンバーの１号機………ねぇ…」

ジェネレートの意味は”発生”と……何？「ザフトの自由と正義の力を発生させる力であれ」という願いを込めて名づけられた、だとさ。
なんともまぁ、こじつけな。もうハイパーゲイツとかでいいよ。めんどいから。

「何であんたはそうのんびりと構えられるの？最新鋭機よ！Ｎジャマーキャンセラーよ！ガンダムよ！？」

おう、おはようソフィア。お元気ぃ？あと……”ガンダム”って何？

「どっかで聞いたのよ。ＯＳの頭文字がＧＵＮＤＡＭって付いてるヤツはガンダムだって」

「ふぅん。ガンダムねェ…さすが野次馬、伊達じゃないね。じゃあ意味は？」

「カッコイイじゃない！ちなみに、２号機と３号機もロールアウト寸前、４、５号機は色々あって分からないわ。それ以降は開発中」

「そういえば今回の模擬戦の司令官殿がデータがどうとか、言ってたよな」

「だから、このジェネレートを含めた試作機の戦闘データを基にしてこれからの次世代ＭＳに役立たせるんじゃない！」

「さいか、まぁ気にしないしね。それとＮジャマーキャンセラーって何？」

「…あんた本当にやる気ある？ホントに赤服？…大丈夫かしら」

まぁそうカッカすんなって。幾度となく修羅場を経験したオレが言うんだ。これぐらい乗りこなして見せるさ。
おっと、また紹介を忘れてたな。
基地内カフェテリアでオレの目の前でＮジャマーがどうたら色々うんちく喋ってる女子は「ソフィア・ラドクリフ」
オレと同じくアプリリウスで生まれた幼馴染。マンションが隣だったんだな。
役職は整備兵。オレの機体の最高責任者なんだと、すごいな。オレと同い年の１７だぞ？
昔から機械系等が大好きなヤツだったからな。新型が来た途端キャイキャイ騒ぎ出した。
まぁ、９歳のオレに女装させるような女だしな。思い出すだけでも辛いぜ。
ゴスロリ服着さされたり、あからさまな古いスク水着さされたり、化粧して逆ナンさせられたり。
こいつも鬼だ。ドＳめ。言い換えれば変態か。

ん？ジェネレートは試作機で出力上げたら電力供給が不安定？核搭載なのにか？オレ殺す気満々じゃん。
おんどれ貴様ー！オレを死なす気か！オレはまだ１７年しか生きてねぇんだぞ！チクショー！

「あぁ、もう時間！ルーク後で絶対ハンガー来なさいよ？ＯＳとその他ハードの微調整するんだから、３日後の模擬戦に備えないと！」

「３日後？そんなに早かったっけ？あ、待てよ！会計オレにやらせる気か！？待て！待ってください！割カンで！ね？聞けよおいィ！！　逃げるな！あ、店員さん腕をガッシリと、掴んで。これは…その……とりあえずこれっ！御釣はいらないです！それじゃ。　待て！ソフィア！」



〜３日後、ナスカ級戦艦ＭＳデッキ内〜


急に飛躍するがその模擬戦の日。その相手は９号機と１０号機の試作武装運用のために開発されたらしい、火器運用試作型ゲイツ３機(パワーケーブル付き)と連合GAT-X207のレプリカ１機。
オレもこんなゲイツが良かったなぁ。フルバーストでドガドガやってみたい。え？核エンジン非搭載？あ、そう。そうなのか……前言撤回。
この模擬戦、シグーでやったら確実に死ぬな。この３日いろいろスペックとか見て分かった。この……えっとジェネレートか。
確かに俺を殺すような前提で作られてるのかは知らんが、ビームをひっきりなしに撃ちすぎたら電源落ちるね。鬼か。
すべての面においてシグーの６倍の性能ね、無茶苦茶だけどごもっとも。

ハァ…今日がオレの命日かな。

「これより発進後、模擬戦を開始する。使用弾薬はすべて実弾。ただしコクピットへの直撃は厳禁だ」

はいはい、分かってますとも司令官殿。同族殺しなんて気味悪いことしたくないもん。
ＯＳの電源を入れる。表示されるのはザフトマークとOSの「G.U.N.D.A.M」という頭文字。…ガンダムねぇ。まぁ祈ってみますか。信じてないけどな。
ナスカ級から発進ですよ……っと。

「ルーク・ラントフォルド！ZGMF-X01A「ジェネレート」行きます！」



≪PHASE-01へ続く≫

[あとがき]

いや〜〜バカ設定で投下させて頂きましたＴＣです。こんにちは。